屋根に降ってきた雨は瓦を伝って軒樋に流れ込みます。
軒樋の雨水は勾配の低い方に流れて集水桝に集まり竪樋を通って、最終的に排水溝へと放出されます。
この雨水を排水する事が雨樋の役割になりますが、雨水の排水経路に不具合や障害などがあると、正常に雨水が排水されません。
また雨樋がきちんと役割を果たしていないと、雨漏りの原因になることもあります。
梅雨や台風の後には雨樋のチェックをするように心掛けてみて下さい。
因みに、台風や地震などの影響で雨樋が破損した場合には、火災保険で賄える事があります。詳しい内容や条件などは、御自身が加入している火災保険の約款や契約内容を御一読して下さい。
軒樋は軒先に設置されている雨樋のことです。屋根を流れ落ちてきた雨水が直接軒下に落ちないように受け止める為に取り付けられています。
しかし同時に、屋根に落ちているゴミや枯葉も軒樋に流れ込んでしまいます。
雨樋は直接軒先に設置されている訳ではなく、軒先に固定させる為に留め金具が使用されています。
この留め金具が何らかの原因で外れたり破損したりしてしまうと、雨樋が安定して雨水を
排出出来なくなってしまいます。
留め金具の破損は明らかに雨樋の劣化を促進させてしまいます。一般的な雨樋の耐用年数は約10年です。(温度変化・使用環境・設置条件・施工方法・素材の種類等によって違います)
被害が拡大する前に補修か交換を施すようにして下さい。
屋根と屋根の取り合い部位で、谷になっている部分の名称です。
谷部に加工した銅板を設置することで、雨水が流れる経路として使われ、谷板金や谷樋と呼ばれています。(銅板は加工しやすく谷板金として使われやすい)
谷板金は雨水が集中する場所なので、定期的な点検が必要な部位です。
特に注意するべき点は、
軒樋で集められた雨水を建物下の地面まで運ぶために、垂直に設置された筒形の雨樋を竪樋と呼びます。
従来は丸型の竪樋が主流でしたが、最近は角形(四角刑~八角形)の雨樋が増えつつあります。
丸型の樋との大きな違いは、下記の2点です。
軒樋で集めた雨水を竪樋に流し込む為の枡の役割を担うのが集水器です。
集水器のゴミが詰まると排水に多大な影響を及ぼしてしまいます。
しかしいくらゴミが溜まらないように雨樋用ネットや落ち葉留めのストレーナー等を設置しても、定期的に外して清掃しないと折角取り付けてあるゴミ止めの役割も果たせません。集水器や軒樋は定期的に清掃するようにして下さい。
稀に集水器と軒樋をコーキング剤などで固定してある住宅が存在しますが、集水器と軒樋を固定してしまうと、温度変化(寒暖の差)による樋の伸縮に対応出来なくなってしまいます。
軒樋と集水器の固定は、軒樋の変形や勾配の安定を損なう恐れがありますので注意して下さい。