室 内

屋内全般

建物調査(室内)

通常は外壁の塗装工事や屋根の塗装工事を施す際に、室内の点検や検査は必要ないように感じてしまいます。
しかし外壁のヒビ割れや屋根の瓦がずれている原因が室内から生じている場合もあるので、建物の塗装をする前には室内の点検も重要なポイントになります。
特に、柱の傾きや床材の歪みは建物全体に影響を及ぼしているケースもありますので、塗装の前にはチェックしておいた方がいいポイントだと考えています。
クロスのヒビ割れや寿楽壁のヒビ割れには、建物に影響を及ぼさないような原因の場合もありますが、非常に大きな構造上の問題が隠されている場合もあります。

また室内の瑕疵や劣化は居住者が一番気付きやすい場所でもありますので、気になる点や劣化などがあれば、弊社でも対応させて頂きます。

和 室

地震の際に土壁の中の竹材が揺れを吸収した負担が、和室のヒビ割れの原因の1つになっています。土壁が地震の倒壊から建物を守ったことで、現在の制震金物のような役割を果たしてきました。 つまり土壁にヒビ割れが発生しているのは、施工不良や瑕疵ではなく、土壁が地震から建物を守ってきた代償として発生している場合もあります。 和室の土壁(寿楽壁)やクロスにヒビ割れが発生しても、建物の劣化に影響がない場合も多いので、まずはヒビ割れの発生している原因を究明することをお勧めします。 他にも内壁にヒビ割れが発生するには、下記のような原因が考えられます。
  • 下地材(合板)が乾燥で収縮してヒビ割れが発生する。
  • 石膏ボードが乾燥や湿潤で変形してヒビ割れが発生する。
  • 地震による振動で内壁に許容量を超える圧力がかかりヒビ割れが発生する。
  • 建物の地盤沈下(不同沈下)が原因で、建物が傾き内壁にヒビ割れが発生する。
  • 生活振動(扉の開閉や室内の歩行等)で入隅などにヒビ割れが発生する。
建具の収まりが悪い場合には、下記のような原因が考えられます。
  • 建具が反ってきている。(特に表面と裏面の上貼素材が違うと反り易い)
  • 戸車が劣化したり損傷したりしている。
  • 建物が傾いて歪みが生じている。
  • 鴨居か敷居が水平を保てていない状態になっている。
建具が動かしにくい場合には柱や床の水平度の測定や、鴨居や敷居の水平度を測定を行い、建物全体との傾きの因果関係を確認してから修理や修復をおこなうと安心です。
傾きを診断
傾きを診断
含水率を測定
含水率を測定
傾きを測定
柱と敷居の状態を確認
金物の確認
壁内の筋交い調査
敷居や鴨居の水平検査
内壁の調査
寿楽壁にヒビ割れ
寿楽壁にヒビ割れ
垂れ壁にヒビ割れ
ヒビ割れが発生
壁内の筋交いの状態
天井板に滲みが発生
天井に腐朽が発生
隙間が発生
建具の傾き

洋 室

地震による建物の傾きには一定の基準があります。
一般的な基準によると、下記の4種類に分別されます。

一部損壊

10/1,000㎜(1mで1㎝)以下の傾きだが、地震の被害が目視で確認出来る状況である。
外壁や内壁にヒビが発生していたり、屋根瓦に破損や欠損が発生していたりする状況が確認出来る。

半 壊

10/1,000~17/1,000㎜(1mで1~1.7㎝)の傾きがある状態を半壊と呼びます。

大規模半壊

17/1,000~50/1,000㎜(1mで1.7~5㎝)の傾きがある状態を大規模半壊と呼びます。

全 壊

50/1,000㎜(1mで5㎝)以上の傾きが発生している状態を全壊と呼びます。

また、地震以外が原因で建物が傾いている場合には、6/1,000㎜(1mで0.6㎝)以上傾いているかどうかが、教養範囲内か否かの判断基準になります。

建物にヒビ割れが発生したり、建具に隙間が生じたりしている場合には、建具に問題があるのか建物が傾いているのかによって、問題の深刻さや修復方法が違ってきます。

室内にヒビ割れが生じている場合には、詳しい原因究明の調査をお勧めします。

筋交いの検査
含水率を測定
家屋の傾きを計測
筋交いプレートの有無を確認
粉塵の状態をチェック
化学物質の状態をチェック
含水率を測定
クロスの捲れ
含水率を測定
ヒビ割れ
ヒビ割れが発生
ヒビ割れが発生
ヒビ割れが発生
ヒビ割れ
剥離や劣化が発生
ヒビ割れが発生
ヒビ割れ
クロスに滲み
建具の傾き
建具の傾き
天井の劣化と損壊
勾配を測定

洗面所

脱衣場(洗面所)は浴室の湿気や水分の影響を受けやすい場所なので、室内でも木部が劣化や腐朽し易い場所でもあります。

目視で損傷を確認出来ない場合でも、床下で漏水したり木部が腐朽したりしている可能性もあります。
脱衣場(洗面所)で床が軋んだりクロスに黴や黒墨が発生したりしている場合には、室内の温度湿湿度以外にも換気の状態や含水率の状態をチェックしておく必要があります。

放置しておくと大規模な改修工事や補強工事が必要になってくる場合もありますから、気になるポイントを発見した場合には脱衣場の診断を御勧め致します。
勾配を測定
温度や湿度を測定

浴 室

浴室は常に水を使う場所なので、室内では最も注意が必要な場所の1つです。
特に内壁や床からの漏水は建物全体の劣化を早めてしまう原因に成り兼ねません。
また、浴室を使用したあとの換気が不十分だと、カビや苔が発生してしまう可能性もあります。特に天井のカビは浴室全体に胞子を撒き散らすので、常に清潔な状態を保つ必要があります。
浴室で漏水に対して注意すべきは下記のような箇所です。

  • 浴室のサッシ回りの隙間
  • 入隅の隙間
  • 目地の劣化や損傷
  • 扉の周辺の取合い部分の隙間や劣化
  • タイルのヒビ割れや剥離や浮き

 

浴室から床下に漏水していてもなかなか被害は把握できないので、気になるヒビ割れや普段とは違う兆候が確認出来たら、状況を把握する為にも浴室や床下の点検をお勧めします。

 
ヒビ割れが発生
ヒビ割れが発生
ヒビ割れが発生
入り口に隙間が発生
浴室のタイル浮き
タイルに亀裂が発生
ノギスで測定
黴が発生
隙間が発生

トイレ

トイレは臭気が籠り易いだけではなく、雑菌が繁殖しやすい場所でもあります。
トイレは下記のようなチェックポイントが挙げられます。

  • 換気の状況(臭気チェック)
  • 雑菌の繁殖状況(特に便器の裏側付近)
  • 水の飛び散り(水を流す際には蓋を閉じてから流すと飛び散りが減る)
  • 結露診断
  • 断熱調査
特に冬場はインフルエンザなどの予防も考慮して、常に清潔な状態に保つことが重要です。

  トイレで気になる点が御座いましたら、弊社まで御相談下さい。

浴室の洗浄

浴室の清掃や洗浄を施す際に注意するべき点として、カビの除去や予防は重要な項目の1つです。 一般的に浴室のカビは下記の場所に発生しているのが目立ちます。
  • タイルの目地
  • 入隅のパッキンや目地
  • ドアのパッキン
  • 窓枠や窓ガラス

しかし浴室のカビは天井から胞子が放たれて壁や床の湿気が高い場所で繁殖しますので、浴室のカビ予防には天井の清掃が必要です。
天井のカビは広がっている為に目視では認識しにくいのが特徴で、つい放置されてしまいがちですが、ここを清掃しないとカビは繁殖を繰り返します。

そして一見綺麗に見える浴室でも、実は浴槽周辺にカビは発生している事があります。
浴槽周辺は湿気も溜まり易く空気の流れも少ないので、防カビ対策としては定期的な清掃が必要です。

一見綺麗な状態
エプロンを外した状態
カビが発生
清掃した状態。
カビが発生
清掃した状態

トイレの便器交換の施工例

施工前
ロータンクを撤去
既設便器の撤去
クッションフロア材を撤去
解体と撤去
解体と撤去
一層目
二層目
内壁貼り
内壁のパテ埋め
クロス貼り
フロア貼り