軽量なので耐震性に優れている
陶器瓦と比べて耐久年数が短い
結露が発生しやすい
断熱効果が低い(夏暑く冬寒くなりやすい)
スレート瓦はセメントと繊維で構成されていますが、セメントは吸水性が高いので水を吸い込みやすい性質を持っています。
つまりスレート瓦は防水機能が低下したままで放置しておくと、徐々に雨水を吸収してしまい劣化していきます。
また屋根は紫外線の影響を受けやすく、
スレート瓦の劣化として一般的なのは下記のケースです。
経年劣化によりスレート瓦が退色した場合は、状況に応じた塗装を施します。スレート瓦の退色状況や劣化状況を判断しながら、外壁用塗料よりもグレードの高い屋根用塗料を塗ります。特に「吸込みの激しい箇所」には、吸込みが収まるまで浸透シーラーを重ね塗るのか増膜シーラーやカチオン系シーラーを塗って浸透を止めた方が良いのか等を、総合的に判断して施工します。
塗装されたスレート瓦に紫外線が当たり続けると、徐々に瓦が退色していきます。
塗膜が退色するとスレート瓦の防水が切れて、雨水を吸収しやすい状態になってしまいます。
スレート瓦の退色が始まると塗装を施す目安の時期です。
一般的には家を建ててから7~10年後位が塗り替えの目安です。
気になる症状が表れてくればスレート瓦の劣化検査をお勧め致します。
劣化したスレート瓦は雨水が浸透すると湿潤状態になり、晴れて陽が当たると乾燥状態になります。
これを繰り返しているうちにスレート瓦が反ってしまいます。
このような状態になってしまうと、無理やり上から抑えても元の状態に戻ることはなく、簡単に割れる状態になってしまいます。
基本的にはスレート瓦を葺き替えるか、下地まで損傷している場合は、下地材から張り替え必要があります。
スレート瓦に浸入した雨水が滞水すると膨らみ、乾燥して水分がなくなると元の状態に戻ります。これを繰り返すとスレート瓦にヒビ割れが発生したり割れたりしてしまいます。またスレート瓦を固定している留め釘が酸化して発錆が生じると、釘が膨張してスレート瓦が割れてしまいます。
他にも施工時に職人がスレート瓦を割ってしまったり、落下物などが原因で割れてしまう場合などもあります。
スレート瓦の下には薄い防水紙が敷かれていますが、直接紫外線や風雨や飛来物が当たると、破損する可能性も出てきます。
スレート瓦の割れを見つけたら、早期の補修や交換を御検討ください。
1990年後半から2000年前半に製造された屋根材(スレート屋根用)には数多くの剥離や劣化が確認されています。
この当時屋根材にアスベストが含まれている事が問題になり、屋根メーカーの各社がアスベストを含まない屋根材の販売を開始しました。
しかしアスベストに替わる代替商品の開発時間が短かった為、曝露試験や耐候性試験などの検証が十分に出来なかったと言われています。
勿論、全てのスレート瓦に問題がある訳ではありませんが、下記のような症状がある場合には屋根検査をお勧め致します。
またスレート瓦の塗膜が剥離する原因として、
等が、挙げられます。
気になる点などがあれば、お気軽に御相談下さい。
スレート瓦の防水効果が切れて、瓦に雨水が滞水すると苔が発生する場合があります。
特に日影になりやすい箇所や建物北側の屋根や軒樋周辺の水はけが悪い場所では、苔が発生しやすいので、苔の除去や防水対策が必要です。
特にスレート瓦の塗装の際に縁切り(瓦の下側に隙間を設ける)が施されていない場合には、浸入した雨水の排水経路が塞がれて滲みや苔が発生する原因になります。
水圧の低い高圧洗浄機を使用して、時間をかけながら丁寧に高圧洗浄を行います。水圧の高い高圧洗浄機を使用すると短時間で洗浄できますが、素材を傷めてしまう可能性がある上に洗浄ムラが残る心配もあります。そこでスレート屋根に苔や黴が発生している場合は、半日~1日間かけてじっくりと高圧洗浄を行います。
スレート瓦はセメント材と繊維材を合わせて作られているので、塗料の防水効果が切れてしまうとスレート瓦に雨水が浸透してしまいます。
そこに太陽の紫外線が降り注ぐとスレート瓦の劣化が加速していきます。
するとスレート瓦に反りや割れや亀裂が発生したり苔や黴が繁殖したりしてしまいます。
そして徐々に防水紙を越えて雨漏りしてしまうかも知れません。
スレート瓦に発生する滲みとして多いのは次のようなケースです。
気になる滲みがあれば詳しい点検や検査をお勧めします。
屋根の棟部はスレート瓦の上に貫板が敷かれています。その上を板金で覆って雨水の浸入から保護しています。
スレート瓦屋根の棟板金の劣化や損傷は屋根全体の損傷にも繋がります。
既に、雨水の影響で貫板まで浸水したり腐朽したりしているのを放置したままの状態で、板金の塗装をしても問題は解決しません。
塗装をする前には板金の発錆や劣化だけでなく、貫板(下地の板)の状態もチェックする必要があります。
棟板金の劣化対策としては、
などが挙げられます。
スレート屋根と外壁との取り合い(接合箇所)は、雨水が浸入しやすい箇所です。
取り合いの部分は少しの隙間でも雨水が流れ込んでしまいます。
しかし取り合い部分の雨漏り調査には、雨水が外壁側か屋根側のどちらに浸入しているのかを判断するのが難しいので、散水調査を行うのが一般的です。
もし散水調査だけで判断できない場合には、破壊調査する必要が出てきます。そうなると大規模な修繕工事になりますから、修理費用も高額になってしまいます。
そうならない為にも、取合い部分のコーキング剤(シーリング剤)に劣化を発見したら早期の補修をお考え下さい。